エンジニアリング組織論への招待(広木大地)
書籍情報
- 著者:広木大地(著)
- 発行日:2018-03-08
- ISBN:9784774196053
- URL:https://gihyo.jp/book/2018/978-4-7741-9605-3
書籍目次
- はじめに
- Chapter 1 思考のリファクタリング
- 1-1 すべてのバグは,思考の中にある
- 1-2 不確実性とエンジニアリング
- エンジニアリングの意味
- はじめとおわりを考える
- プロジェクトにおける不確実性コーン
- 組織構造と不確実性の流れ
- 不確実性と情報の関係
- 不確実性の発生源
- 情報を生み出すこと
- 1-3 情報を生み出す考え方
- 仕事と学力テストの3つの違い
- 仕事の問題を学力テストの問題に変換する
- 3つの思考とソフトウェア開発
- 1-4 論理的思考の盲点
- 論理的思考と2つの前提
- 人間が正しく論理的に思考するためには
- 非論理的に考えない=論理的に考える
- 人は正しく事実を認知できない
- ベーコンの4つのイドラ
- 認知の歪み
- 認知的不協和
- 扁桃体をコントロールする
- 自分のアイデンティティの範囲を知る
- 「怒り」を「悲しみ」として伝える
- 問題解決より問題認知のほうが難しい
- 1-5 経験主義と仮説思考
- わからないことは調べるしかない<<経験主義>>
- 不確実性と夏休みの宿題
- プロフェッショナルの仕事
- コントロールできるもの/できないもの
- 観測できるもの/できないもの
- あなたができること
- 少ない情報で大胆に考える<<仮説思考>>
- PDCAサイクル
- データ駆動な意思決定の誤解
- リアルオプション戦略と遅延した意思決定
- 問題の解決よりも問題の明晰化のほうが難しい
- 1-6 全体論とシステム思考
- システムとは全体の関係性を捉えること
- 部分だけしか見ないことで対立が起こる
- 認知範囲とシステム思考
- 問題解決より問題発見のほうが難しい
- 1-7 人間の不完全さを受け入れる
- コミュニケーションの不確実性
- カレー作りの寓話
- 不確実性を削減し,秩序を作る
- Chapter 2 メンタリングの技術
- 2-1 メンタリングで相手の思考をリファクタリング
- メンタリングの歴史
- メンタリングとエンジニアリングの関係
- 「自ら考える人材を作る」ためのテクニック
- 効果的なメンター/メンティの関係性
- 「他者説得」から「自己説得」に
- 「悩む」と「考える」の違い
- 2-2 傾聴・可視化・リフレーミング
- 解けないパズルを変換する
- 空っぽのコップにしか水は入らない
- 「傾聴」と「ただ話を聞くこと」の違い
- 共感をして話を聞き出す「信号」
- 問題の「可視化」と「明晰化」
- 認知フレームとリフレーミング
- 2-3 心理的安全性の作り方
- 「アットホームな会社」は心理的安全性が高いか
- アクノレッジメントとストーリーテリング
- ストーリーテリングの重要性
- ジョハリの窓と心理的安全性
- 2-4 内心でなく行動に注目する
- 内心は見ることができないが,行動は見ることができる
- SMARTな行動
- 「わかった?」は意味のない言葉
- 能力は習慣の積分,習慣は行動の積分
- なぜ行動を起こせないのか?
- ゴールへのタイムマシンに乗る
- 2-1 メンタリングで相手の思考をリファクタリング
- Chapter 3 アジャイルなチームの原理
- 3-1 アジャイルはチームをメンタリングする技術
- 日本と世界のアジャイル開発普及率
- 日本国内ではアジャイル実践者の数が圧倒的に少ない
- アジャイル開発が必要とされた2つの理由
- アジャイル開発は3倍の成功率,1/3の失敗率
- プロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメント
- アジャイルをするな,アジャイルになれ
- ウォーターフォールかアジャイルか
- 3-2 アジャイルの歴史
- アジャイル開発は経営学
- デミング博士とPDCA
- トヨタ生産方式とリーン生産方式
- 生産方式から知識経営へ
- 生命科学の発展と社会科学への流入
- ハッカーカルチャーと東洋思想への憧れ
- 軽量ソフトウェア開発プロセス
- アジャイルソフトウェア開発宣言
- アジャイルの歴史に見る3つのポイント
- 3-3 アジャイルをめぐる誤解
- アジャイルに関する5つの誤解
- アジャイルはなぜ誤解されるのか
- 3-4 アジャイルの格率
- 「アジャイル」は理想状態
- アジャイルな方法論
- アジャイル開発は「脱構築」される
- 3-1 アジャイルはチームをメンタリングする技術
- Chapter 4 学習するチームと不確実性マネジメント
- 4-1 いかにして不確実性を管理するか
- 不確実性マネジメント
- 4-2 スケジュール予測と不確実性
- スケジュールマネジメントの基本
- 制約スラックとクリティカルパス
- 悲観的見積りと楽観的見積り
- スケジュール不安の「見える化」
- 計画でなく実績から予測する
- 要求粒度と不確実性
- スケジュール不安はコントロールできる
- 4-3 要求の作り方とマーケット不安
- スケジュール不安とマーケット不安の対称性
- マーケット不安はいつ削減できるか
- 4-4 スクラムと不安に向き合う振り返り
- 不安に向き合うフレームワークとしてのスクラム
- どこに向かって,どのように振り返るか
- 不安を知りチームマスタリーを得る
- 4-1 いかにして不確実性を管理するか
- Chapter 5 技術組織の力学とアーキテクチャ
- 5-1 何が技術組織の“生産性”を下げるのか
- 生産性という言葉の難しさ
- 組織の情報処理能力
- 組織とシステムの関係性
- エンジニア組織の情報処理能力を向上させるには?
- 5-2 権限委譲とアカウンタビリティ
- 組織と権限
- 権限と不確実性
- 権限委譲のレベルとデリゲーションポーカー
- 権限の衝突
- 権限と組織設計
- 5-3 技術的負債の正体
- 技術的負債をめぐる議論
- コミュニケーションのための分類
- クイック&ダーティの神話
- 技術的負債は「見ることができない」
- 理想システムの追加工数との差による表現
- 見えてしまえば「技術的負債」ではない
- 技術的負債に光を当てる
- 5-4 取引コストと技術組織
- 取引コスト理論
- ホールドアップ問題
- アーキテクチャと外注管理
- 社内における取引コスト
- 機能横断チームの重要性
- 5-5 目標管理と透明性
- 誤解された目標管理
- 抜け落ちたセルフコントロール
- OKRによる目標の透明化
- 透明性と情報公開
- 5-6 組織設計とアーキテクチャ
- 取引コストとアーキテクチャ
- 逆コンウェイ作戦
- マイクロサービスアーキテクチャ
- マイクロサービス化を行う時期の難しさ
- エンジニアリング・カンパニー
- 5-1 何が技術組織の“生産性”を下げるのか
- 索引