リベラルという病(山口真由)
書籍情報
書籍目次
- はじめに
- I リベラルという宗教
- 「我々は、信心深い国民である」
- ペンス副大統領はクリスチャン・ライト
- 「人種間の平等」という宗教
- 差別主義者はすなわち異教徒
- ポリティカル・コレクトネスとは何か
- 日米ポリティカル・コレクトネス格差
- あらゆる表現がやり玉に挙がる
- LGBTQQIAAPPO2Sって何?
- リベラルの不寛容――ゼロ・トレランス
- リベラル信仰の聖地、ハーバード・ロースクール
- インテリ層の差別意識と後ろめたさ
- II 最高裁判事という権力者
- 連邦最高裁はマイノリティ最後の砦
- 最高裁判事は大統領の代弁者か
- スカリア判事の死、危機に瀕したコンサバ派
- 大統領選の争点となった最高裁判事
- コンサバの悪夢「ウォレン・コートの時代」
- 「分離すれども平等は違憲」:全員一致のブラウン判決
- 全土で同性婚を認める:僅差のオバーゲフェル判決
- III 揺らぐ家族像
- トニ・モリスン『青い眼がほしい』が訴えたこと
- 養育費を支払わなければやがて刑務所へ
- 親による子どもの支配権:トロクソ対グランヴィル判決
- 男女一組の親・血のつながった子どもという理想像
- 閉じられた核家族ユニット:マイケル対ジェラルド判決
- 親を決める「遺伝・分娩・婚姻推定、意志・機能」
- 親になる「意志」の時代――新しい家族像
- シュルツ論文を受け入れる:ジョンソン対カルバート判決
- 同性カップルによる子育てと機能主義
- コンサバ州とリベラル州の鋭い対立
- 生殖補助医療の進歩は何をもたらすか
- 親という概念の根本的な変化
- IV 奇妙な日本のリベラル
- 安倍首相は右翼で天皇はリベラル?
- 「人生哲学」としてのイデオロギー
- 政府の大小はリベラルとコンサバの分かれ道
- 民主党と民進党の決定的な違い
- 自ら財政の均衡を主張したリベラル民進党
- イデオロギー的核がないのは、自民党も同じ
- 自民党のポジションは、アメリカでは民主党
- 日本では予算の配分権こそ権力の源
- 財務省は「小さな政府」を目指したか
- 突然変異としての「小さな政府」論者
- なぜリベラルが橋下氏と渡り合えないか
- 外交・社会政策にも一貫するストーリー
- 人間への「信頼」、人間への「不信」
- 日本の哲学と相反するリベラル倫理観
- リベラルは再び立ち上がることができるか
- 泥沼にはまる民主党
- 敵失を誘うしかないのか、民進党
- アメリカ民主党も真似をして敵失誘発方式
- 穏健派と穏健派を結びつける動き
- おわりに
- 主要参考文献