エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?(Lee McIntyre)
書籍情報
- 著者:Lee McIntyre(著), 西尾義人(訳)
- 発行日:2024-05-26
- ISBN:9784336076199
- URL:https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336076199/
書籍目次
- はじめに
- 第1章 潜入、フラットアース国際会議
- 黒いTシャツの集団
- NASAは悪魔の手先である!
- 赤い薬を選んだ人たち
- フラットアース界のスーパースター
- 生涯を捧げた仕事
- ビハインド・ザ・カーブ
- 科学における「正しさ」とはなにか?
- 陰謀論と確証バイアス
- 創造主との対話
- 正しさの彼岸
- フラットアーサーはいかに勧誘をおこなうか?
- とっておきの質問
- 私たちには基準が必要だ
- 初めての意見の一致
- 「家族や友人とフラットアースについて語ろう」
- カルトの子供として育つということ
- 笑っている場合ではない
- 空港での出来事
- 第2章 科学否定とはなにか?
- 科学否定の5つの類型
- 科学否定の出発点
- なぜ信じてしまうのか?
- 陰謀論と傷ついた人々
- 科学理解とアイデンティティ保護認知
- あなたの目を曇らせるもの
- アイデンティティはイデオロギーに先行する
- 行き着く先はどちらも一緒
- 足りないのは信頼である
- 第3章 どうすれば相手の意見を変えられるのか?
- 実験環境で意見を変える
- 感情の転換点
- バックファイア効果をめぐる二転三転
- アイデンティティが脅かされるとき
- 大切なのは「常識」
- ブレイクスルー
- シュミットとベッチュの限界
- 科学者への信頼を取り戻すこと
- 現実世界で意見を変える
- 白人至上主義者の改心
- 覚えておくべき3つのポイント
- すてきなヨットと意見の変化
- 第4章 気候変動を否定する人たち
- 環境問題に目をつぶるリーダー
- 科学者と世間を分かつ溝
- 地球気候科学コミュニケーション計画
- 石油メジャーは「疑念」を買う
- 科学的論争から政治的論争へ
- 気候変動の5つの類型
- モルディブ ――気候変動のグラウンドゼロ
- 1200の島と1つの人工島
- ハダハア島へ
- 突きつけられる2つの脅威
- 考えている暇はない!
- サンゴの死
- 新しい友人との会話
- 第5章 炭鉱のカナリヤ
- 炭鉱労働者たちとの対話
- 緩慢な死のような仕事
- 炭鉱労働者は馬鹿ではない!
- 自分の故郷を守ろうとしているだけ
- 意外な結果
- それぞれの意見
- 大切なのは関心をもってもらうこと
- 気候変動の現状
- コロナ禍から見えてきた懸念
- 説得すること、投票すること
- 第6章 リベラルによる科学否定?
- 偽りの等価性
- 候補1 ――反ワクチン派
- 候補2 ――GMO=遺伝子組み換え作物(生物)
- ゴールデンライス、グリーンピース、モンサント
- マーク・ライナスの「転向」
- 全面禁止が実現したら?
- 反GMOの5つの類型
- 有罪の証明、無罪の証明
- 利益とリスク
- GMOが危険だという証拠はない
- 第7章 信頼と対話
- リンダ ――理性と直感の歯車をもつ人
- 個人として、経営者として
- その研究にお金を払っているのは誰か?
- テッド ――リフキンを読む環境生物学者
- 我が人生最高の対話
- 完璧なお膳立て
- もうちょっと考えてみるよ
- 「関心の輪」を広げること
- ハミルトンの研究とその欠点
- ルワンドウスキーの結論
- 4つの方法論的概念
- リベラルによる科学否定は本当にあるのか?
- 第8章 新型コロナウイルスと私たちのこれから
- 新型コロナの5つの類型
- アメリカ政治におなじみのもの
- 外部からの干渉
- ソーシャルメディアによる科学否定の流布
- コロナ禍からの教訓
- 4つの戦略
- 科学の不確実性
- 新型コロナ対策のなにが間違っていたのか?
- ポスト真実を治療する
- 外に出て、話をしよう
- エピローグ
- 謝辞
- 索引
- 原注
- 参考文献
- 解説 「対立から対話へ ――科学否定論者とのよりよい向き合い方」横路佳幸