知能とはなにか ヒトとAIのあいだ(田口善弘)
書籍情報
書籍目次
- 本書の内容
- はじめに
- 第0章 生成AI狂騒曲
- チャットGPT前夜
- 生成AI元年2022年
- 続く喧騒(2023〜2024年)
- 第1章 過去の知能研究
- そもそも「知能とはなにか?」
- 不幸な事故から加速した「脳の機能研究」
- 脳の機能特定に立ちはだかる根本的な問題とは
- ある物理学者が発した根本的な問いかけできないなら作ってみせよう「人工知能」
- 人工知能研究者が犯した二重の間違い
- チューリングテストの限界
- 人工知能はプログラムだけで実現できるのか?
- 実はいろいろあったコンピュータの形
- 古典的記号処理パラダイムの敗北
- 難しい「常識」の習得
- 人工知能に身体を持たせるという仰天のアプローチ
- ニューラルネットワークの誕生
- ニューラルネットワークの動作原理
- 「局所解」という落とし穴
- 第2章 深層学習から生成AIへ
- 打ち捨てられていたニューラルネットワークの意外な復権
- 深層学習をAIと呼ぶのは愚か者のすること?
- 深層学習の「謎性能」
- 完全ゲームの最強王者を次々に打ち負かした深層学習
- 最難関だった自然言語処理
- 「創造力」を獲得した大規模基盤モデル
- 実は知能など必要なかった!
- 第3章 脳の機能としての「知能」
- 「知能」を再定義する
- うまくいき過ぎてしまったゆえの混乱
- 自動車とコンピュータの設計思想は根本的に異なる
- 脳でなければヒトの知能は作り出せない脳は周囲の状況を再現するシミュレーター
- 私たちの脳はバグっている
- 第4章 ニューロンの集合体としての脳
- ニューロンの集合体として「知能」を実現する脳
- 知能は脳の特定領域に偏在するわけではない
- 知能の個人差は遺伝に由来する?
- 「謎」はニューロンに隠されている
- 非線形非平衡多自由度系としてのニューロン研究
- ニューラルネットワークとニューロンは似て非なるもの
- 第5章 世界のシミュレーターとしての生成AI
- 拡散モデルのからくり
- ニセ画像生成装置と進化競争で画像を作り出すGAN
- 大規模言語モデルで活躍するアルゴリズム「トランスフォーマー」
- いつのまにか似ても似つかないものに
- 非線形非平衡多自由度系とはなにかダイナミカルモデルが生み出す限りなく現実に近い世界
- 数ある選択肢の中の一個の実現性
- 物理学者はなぜ生成AIを作れなかったのか
- Soraの失敗からわかる生成AIの限界
- 知能とは事物の地図を脳内に作ること
- 第6章 なぜ人間の脳は少ないサンプルで学習できるのか?
- 生成AIを上回る効率性を持つ脳
- 先天的バイアス説
- メタ認知説
- 制約条件説
- ベイズ統計説
- 第7章 古典力学はまがい物?
- 地球上の生物が進化で獲得した「現実シミュレーター」古典力学
- 理解できないが現実世界を支配している量子力学
- 天才物理学者もついぞ疑うことのなかった古典力学
- 騒ぎ過ぎるのは非常に危険だ
- 第8章 知能研究の今後
- 人間の脳と生成AIは「現実シミュレーター」として性能はどちらが上なのか
- 知能の研究は「世界シミュレーター」をどう作るのかになる
- 脳を培養して知能デバイスを作る
- 何が許され、何が許されないのか
- 人工超知能は実現するのか
- 第9章 非線形系非平衡多自由度系と生成AI
- シンギュラリティは起きるのか
- 数が増えれば相転移は起きるのか
- AIは人類の脅威になるのか
- 人間の知能と生成AIの知能の違い
- 第10章 余談:ロボットとAI
- 現実世界で動作するロボットは、生成AIの性能実験
- ロボットの壁「視覚の獲得」
- ロボットの壁「操縦」
- あとがき
- コラム
- GPUと生成AI
- 日本人がとってもおかしくなかったノーベル物理学賞
- 機械学習いろいろ
- BERT
- プレインマシーンインターフェース(BMI)
- 目覚ましい成果をあげるディープラーニング
- アンコンシャスバイアス
- コンピュータチェス、将棋、囲碁
- 自律型AI
- リザーバコンピューティング