表現の自由を脅かすもの(Jonathan Rauch)
書籍情報
書籍目次
- 第一章 自由思考への新たな脅威
- 第二章 自由科学の興隆
- 第三章 自由科学の政治
- 第四章 ファンダメンタリストからの脅威
- 第五章 人道主義者からの脅威
- 第六章 しこうして、復活を期待する
- 後注
- 役者あとがき
第一章 自由思考への新たな脅威
各国の反人種差別政策
- 人種差別的言動に対して、懲罰を科すことができるようになっている
- 反人種差別政策に共通する危険な原則:
- 何故危険なのか?
- シンプルに市民的自由に対する脅威である
- 自由な問い掛けを根底とする、科学に対する脅威である
- [MEMO]
反人種差別政策は最早Inquisition(異端審問、宗教裁判)
- 反人種差別政策は最早Inquisition
- 学生が深夜の討論で不正確で中傷的な言動をしただけで、通報され査問が開かれ処罰を受ける
自由科学
- 本書において「物理や歴史やジャーナリズムなどの活動にまで及ぶ自由な知識体制」を表す名称
真の信念と常軌を逸した信念を見分ける5つの原則
- (1) ファンダメンタリスト(原理主義)的原則
- 真理を知る人々が、誰が(何が)正しいか決めるべきである
- (2) 単純平等主義的原則
- あらゆる真摯な人々の信念は平等に尊敬されるべきである
- (3) 急進的平等主義的原則
- 単純平等主義的原則に似ているが、歴史のなかで抑圧されてきた階級や集団に属する人々の信念に特別の考慮が払われる
- (4) 人道主義的原則
- 前述のどれでもよいが、「ただし、人を傷つけないこと」という条件が最優先される
- (5) 自由主義的原則
- 公然たる批判を通してお互いにチェックしあう事が、誰が正しいかを決める唯一の方法である
本書の立場
- 「自由主義的原則」だけが許容されうる
- しかし、現状は他の原則に敗北しつつある
自由主義的原則を認めない人々の認知
- 科学は抑圧であり、批判は暴力である
- 自由な討論や調査を強権で取り締まることが正しい
創造論者の話
- 想像論者は学校教育から創造論が追放されそうな時、「創造学」という新たな学説を立ち上げた
- 聖書や神を直接的に引き合いに出さず、客観的な学説という体裁をとった
- 結果、「進化論」と「創造論」の両方とも教えないと「公平」ではないと強弁することができた
- こうして学校教育で創造論を教える権利を守った
- 科学的であるからには両方の仮説を教える義務があるのは確かなので教育機関は拒否することは難しかった
拒否が難しい理由
- 優位であることと、同じ時間を要求するのは別の問題である為
- [MEMO]
知的な公平さ
- 平等主義的原則の登場
- 「本流」の押し付けだったのではないか?
- [MEMO]
第二章 自由科学の興隆
第三章 自由科学の政治
第四章 ファンダメンタリストからの脅威
第五章 人道主義者からの脅威
第六章 しこうして、復活を期待する
後注
役者あとがき